高石ともやとワイルドラン99活動報告
野生生物基金のネーチャーマガジン「モーリー2号」から

●99年9月5日
●札幌・前田森林公園
●出場14チーム、選手73人
●ホランティア、応援350人
●走行距離(14チーム総計)939km
●野生生物基金へ募金22万円933円
●提供商品別件240点

 フォーク歌手で長距離ランナーの高石ともやさんとサポーターによる「第6回北海道新聞野生生物基金支緩ワイルドラン」が99年9用5日、札幌・前田森林公園で繰り広げられた 例年、地方から札幌に向けて数百kmを、1週間前確かけて走り抜くスタイルだったか、今回は趣向を変えて、各チームか交替しながら6時間走り続けるウルトラ・リレーを取り入れた。走った距離に応じてチャリティー寄金をする方式で、14チーム、73選手が卜−タルで939km走った。リレーの問、バンド演奏と歌、人形劇や紙芝居も行われ、チームの応援団だけでなく、公園に遊びに来た市民をも巻き込んで、楽しい一日となった。
 晴天に恵まれ、公園の緑がまぶしいほど。午前九時スタートのため、8時ごろから各チームがぞくぞく到着。本部には白いテント、その背後に救急センターも設置。岩見沢からボランティアで駆け付けてくれた医師の小島良友さん、看護婦の広部絢さんが白衣で控える。木陰を選んで各チームのカラフルなテントが張られた。
 スタート地点の芝生には、大きなスピーカーが2つ、マイクが数本立ち、本部のマイク、パソコンなどと直結している。こうした電気関係のセッテッンクは、プログラム作りの段階から献身的なボランティア活動の北電職員松野直也さんが、芝生をはいずり回って作業をしてくれた。
 高石さんが単パン姿でマイクを握り、にこやかな表情でユーモアいっぱいの開会あいさつ。そして、高石さんの出身地、雨竜町から駆け付けた藤本悟町長の号砲で、各チーム、長い長いリレーのスタートを切った。1周約800m、本部前から全コースが見渡せ、勢いよく飛び出したチーム、マイペースのチームなど、2周ほどするうちに選手は長い帯びになった。

 

 コース脇の芝生で「セガワ・プラザズ・ハンド」の演奏が始まった。メンバーはリ−ダーが会社員瀬川英明さん、弟の居酒屋経営瀬川清孝さん、ホテル勤務平山秀樹さん、当時無職の今出信二さん。「コットン・フィールズ」「ジャンパラヤ」「ナッシュビル・ピツキンク」など、軽快でリズミカルなメロディーと歌声が流れる。合間に瀬川さんのおしやべりが笑いを誘う。選手たちは歌と声援に迎えられ、また送られて、快調に走り続ける。
 巨大なスピーカーからあふれるサウンドは公園に流れ、たまたま公園に遊びにきた人たちが吸い寄せられる。家族連れ、若い2人、犬の散歩の夫婦、高校生や大学生らしいグループなどが、思い思いに芝生に座り込み、笑顔でバンド演奏を聞いたり、手拍子を打っ。高石さんも、自分が2、3周走ると「ワイルドラン」チームのメンバーにバトンタッチし、演奏に加わる。
「陽気に行こう」「孤独のマラソンランナー」「私を待つ人がいる」など、ギターを鳴らしながら歌いまくる。
 この間もリレーは続く。女性ばかりのチーム、普段から走り込んでいる快調な男性チーム、家族チーム、高校生チーム、あるいは目の不自由な選手と手をつないで走るグループなど多彩だ。常に各チームだれかが走っているルールなので、昼食の取り方も難しい。交替で少しつづ食べ、水分も補給しなから走る続ける。
 芝生では「みかまつ座」の人形劇も始まった。座員は裏方の松野さんの奥さん京子さん、お嬢さんの中学一年生愛さん、主婦三上裕見子さんの3人。走る選手や応援団が見える位置に簡単な舞台をセットし、人形劇「ともだち」を披露した。愛さん独演の紙芝居「おばけの学校にきてください」は、小さい子供たちを喜ばせた。数家族が集うグループのところへ”出前“して、手遊びを教えるなどして、大活躍だった。
 ランニンク、バンド、人形劇の三位一体のワイルドランは午後3時のゴールまで、6時間に渡って続けられた。高石さんが歌った歌は、ほかに 「陽のあたる道」「谷間の虹」「風」「イムジン河」「花は知らない」「旅」「ハエ・ハエ・ハエ」「おじさんの古時計」など、数十曲。また「セガワ・プラザース・バンド」の演萎も「フォギ・マウンテン・ブレイクダウン」「永遠の絆」「雨は見たかい」「クリーン・スリーブス」など、数知れず。リレーの女性メンバーによるユーミンの歌や、ただ公園に遊びにきたお父さんの飛び入り演歌もあった。
 閉会式では、各チームの走行距離が発表されたURC老童ランナー(3人)が最長の82km。次いでURC美女(4人)か76km、3番目がワイルドラン(8人)の73kmだった。14チームのトータルは939.4kmで、1000kmまであと60km余りだった。各チームには、ワイルドランを支援する個人、会社、団体などから寄せられた約240点の商品、記念品が贈られた。

 なお前日の9月4日、京都から北海道入りした高石さんとサポーターのグループは苫小牧で前夜票を開いた。「苫小牧気分は走会(きぶんはそうかい)」(山下淳一代表)のメンバーと、苫小牧市街中心部から郊外にある日本野鳥の会ウトナイ湖ネイチャーセンターまでランニング。狭いセンター内を埋めた80人の聴衆に、歌とおしやべりを披露した。同センターのチーフレンジヤー村井雅之さんも、かつてボランティアが置いていったというギターを手に飛び入りでト−クした。
 協賛全、商品を寄せてくれた個人、会社、団体は次の通り(敬称は省略)。
 北洋日通プロパン販売、宮川建設、北海道セルラー電話、黒田紘一郎、東昭、雨竜町長(藤本悟)、ラブリークィーン札幌支店、橘井誠綱、藤本清、三浦光孝、井出元治、南栄二、TSS、大塚製薬、道新観光、三好商会、丘珠高校、北の純情倶楽部、高石ともや、竹田津実、寺沢孝毅、岡本洋典、季節料理の酔幸、プリンスホテル、おでんの小春、ピアチューレ、飲み食べ処弁財船、寿都水産加工業組合、嵐山ビジターセンター、滝川ホテル三浦華園、雨竜・外山、北海道新聞出版局、同事業局、道新文化事業社、道新スポーツ・釣り新聞、六花亭、ホリ(北菓楼)、シャルレ絢子、北海道新聞野生生物基金

ワイルドラントップページへ